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虎の巻|尿酸の産生(プリン体の代謝)

尿酸の動態

尿酸の産生(プリン体の代謝)

プリン体は、de novo経路とサルベージ経路の2つの経路で生合成されます。
プリン体の生合成と代謝は全身の細胞で行われますが、量的には肝臓が最も多いとされています。

生体内におけるプリン体の合成経路には、de novo経路サルベージ経路という2つがあります。
de novo経路は、糖やアミノ酸などのプリン体以外の物質からIMPなどのプリンヌクレオチドを新たに合成する経路であり、この経路で働く代表的な酵素には、PRPP合成酵素があります。
サルベージ経路は、ヒポキサンチンなどのプリン塩基を回収し、IMPなどのプリンヌクレオチドに再合成する経路であり、この経路で働く代表的な酵素には、HPRT、APRTがあります。サルベージ経路があることで、プリン体はすべて尿酸に代謝され排泄されるのではなく、効率的に利用されています。
de novo経路とサルベージ経路
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プリン体は、キサンチンオキシダーゼにより尿酸に代謝されます。
合成されたプリン体は、生体内で利用された後、代謝されて尿酸となりますが、この段階で働いている主な酵素が、キサンチンオキシダーゼ(XO)です。キサンチンオキシダーゼは、肝臓、腎臓、心臓の血管内皮、十二指腸、乳汁をはじめとして、全身の組織の細胞に存在しています。そして、プリン代謝の最後の2段階で、ヒポキサンチンからキサンチン、キサンチンから尿酸に変換します。
キサンチンオキシダーゼ

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ヒト以外の多くの生物では、尿酸はさらに分解されます。


多くの生物は、尿酸を代謝する酵素ウリカーゼ(尿酸酸化酵素:uricase あるいは urate oxidase)を有するため、尿酸は水溶性の高いアラントインに代謝され、尿中に排泄されます。しかし、ヒトやチンパンジーなどの類人猿や鳥類はウリカーゼを有しないため、プリン体の代謝は尿酸までしか行われません。そのため、これらの生物では血清尿酸値が高くなりやすいのです。

生物の種類とプリン体最終代謝産物

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用語解説

ヒポキサンチン:

核酸の分解によって生じる。キサンチンオキシダーゼによりキサンチンに酸化される。


グアニン:

サルベージ経路では、ヒポキサンチン‐グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)の作用により、グアニル酸になる。


キサンチン:

キサンチンオキシダーゼの作用によりヒポキサンチンから、またグアナーゼの作用によりグアニンから生成される。キサンチンオキシダーゼの作用により尿酸に酸化される。


キサンチンオキシダーゼ(XO):

プリン代謝経路の最終2段階、ヒポキサンチン→キサンチン→尿酸を触媒する酵素。


HPRT(hypoxanthine guanine phosphoribosyl transferase):

サルベージ経路においてヒポキサンチン、グアニンをプリンヌクレオチドに変換する再利用酵素。欠損するとプリン体が再利用できなくなり、すべて尿酸に代謝されることになる。完全欠損すると、レッシュ・ナイハン症候群となる。

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