Drug Information

禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者[「相互作用」の項参照
組成・性状
販売名 フェブリク®錠10 mg フェブリク®錠20 mg フェブリク®錠40 mg
剤形 錠剤
有効成分 名称 フェブキソスタット
含量
(1錠中)
10 mg 20 mg 40 mg
添加物 乳糖、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール
色調・性状 白色~微黄色、円形の
フィルムコーティング錠
白色~微黄色、円形の割線入りフィルムコーティング錠
外形 表面
裏面
側面
大きさ 直径 約7 mm 約7 mm 約9 mm
厚さ 約3 mm 約3 mm 約4 mm
質量 約132 mg 約132 mg 約261 mg
識別コード TJN FET:10 TJN FET:20 TJN FET:40
有効成分に関する理化学的知見
  • 一般名:フェブキソスタット(Febuxostat)

  • 化学名:2-[3-cyano-4-(2-methylpropoxy)phenyl]-4-methylthiazole -5-carboxylic acid

  • 化学構造式:

  • 分子式:C16H16N2O3S

  • 分子量:316.37

  • 融 点:約209 ℃(分解)

  • 性 状:白色の粉末。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、メタノール及びアセトニトリルに溶けにくく、水にはほとんど溶けない。

効能・効果

1. 痛風、高尿酸血症

2. がん化学療法に伴う高尿酸血症

<効能・効果に関連する使用上の注意>

1. 痛風、高尿酸血症

本剤の適用にあたっては、最新の治療指針等を参考に、薬物治療が必要とされる患者を対象とすること。

2. がん化学療法に伴う高尿酸血症

(1)本剤の適用にあたっては、腫瘍崩壊症候群の発症リスクを考慮して適応患者を選択すること。

(2)本剤は既に生成された尿酸を分解する作用はないため、血中尿酸値を急速に低下させる効果は期待できない。

(3)がん化学療法後に発症した高尿酸血症に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。[ 使用経験がない。]

用法・用量

1. 痛風、高尿酸血症

通常、成人にはフェブキソスタットとして1日10 mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回40 mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60 mgとする。

2. がん化学療法に伴う高尿酸血症

通常、成人にはフェブキソスタットとして60 mgを1日1回経口投与する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1. 痛風、高尿酸血症

尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあるので、本剤の投与は10 mg 1日1回から開始し、投与開始から2週間以降に20 mg 1日1回、投与開始から6週間以降に40 mg 1日1回投与とするなど、徐々に増量すること(添付文書【臨床成績】の項参照)。なお、増量後は経過を十分に観察すること。

2. がん化学療法に伴う高尿酸血症

(1)本剤は、がん化学療法開始1~2日前から投与を開始すること。

(2)臨床症状及び血中尿酸値をモニタリングしながら、化学療法開始5日目まで投与すること。なお、患者の状態に応じて、投与期間を適宜延長すること。

使用上の注意

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)重度の腎機能障害のある患者[ 使用経験が少なく安全性が確立していない。]
(2)肝機能障害のある患者[ 使用経験が少なく安全性が確立していない。]

2.重要な基本的注意

(1)本剤は尿酸降下薬であり、痛風関節炎(痛風発作)発現時に血中尿酸値を低下させると痛風関節炎(痛風発作)を増悪させるおそれがある。痛風、高尿酸血症の治療に際し、本剤投与前に痛風関節炎(痛風発作)が認められた場合は、症状がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。
また、本剤投与中に痛風関節炎(痛風発作)が発現した場合には、本剤の用量を変更することなく投与を継続し、症状によりコルヒチン、非ステロイド性抗炎症剤、副腎皮質ステロイド等を併用すること。

(2)本剤投与中は甲状腺関連の所見の有無を確認し、異常が認められた場合には甲状腺機能関連の検査を実施すること。

3.相互作用
(1)〔併用禁忌〕(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
メルカプトプリン水和物
(ロイケリン)
アザチオプリン
(イムラン、
アザニン)
骨髄抑制等の副作用を増強する可能性がある。 アザチオプリンの代謝物メルカプトプリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、メルカプトプリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
(2)〔併用注意〕(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ビダラビン 幻覚、振戦、神経障害等のビダラビンの副作用を増強する可能性がある。 ビダラビンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、ビダラビンの代謝を抑制し、作用を増強させることがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
ジダノシン ジダノシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
本剤と併用する場合は、ジダノシンの投与量に注意すること。
ジダノシンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、健康成人及びHIV 患者においてジダノシンのCmax及びAUCが上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

4.副作用

痛風、高尿酸血症

承認時までの安全性評価対象1,027例中228例(22.2 %)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。内訳は、自他覚的副作用が80例(7.8 %)、臨床検査値異常が81例(7.9 %)、痛風関節炎は105例(10.2 %)であった。
主な自他覚的副作用は関節痛12例(1.2 %)、四肢不快感9例(0.9 %)、四肢痛9例(0.9 %)、下痢8例(0.8 %)、倦怠感5例(0.5 %)等であった。副作用とされた臨床検査値の異常は、肝機能検査値異常36例(3.5 %)、TSH 増加9例(0.9 %)、尿中β2 ミクログロブリン増加8例(0.8 %)、CK(CPK)増加5例(0.5 %)等であった。
 

がん化学療法に伴う高尿酸血症

承認時までの安全性評価対象49例中1例(2.0 %)に副作用が認められた。その副作用は、AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加であった。
(1)重大な副作用

1)肝機能障害(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

2)過敏症(頻度不明):全身性皮疹、発疹などの過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(2)その他の副作用

以下の副作用が認められた場合には、症状に応じて減量、投与中止などの適切な処置を行うこと。

種類/ 頻度 頻度不明注) 1~5 %未満 1 %未満
血液 血小板数減少、貧血   白血球数減少
内分泌系     TSH増加
神経系 頭痛、
味覚異常
  手足のしびれ感、浮動性めまい、傾眠
心臓 動悸   心電図異常
胃腸     下痢、腹部不快感、悪心、腹痛
肝・胆道系   肝機能検査値異常〔ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加等〕  
皮膚 蕁麻疹、脱毛   発疹、そう痒症、紅斑
筋骨格系   関節痛 四肢痛、四肢不快感、CK(CPK)増加、筋肉痛
腎及び尿路 尿量減少   β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、尿中β2ミクログロブリン増加、血中クレアチニン増加、血中尿素増加、頻尿
その他 浮腫   倦怠感、口渇、血中トリグリセリド増加、CRP増加、血中カリウム増加

注)国内の臨床試験では認められず、自発報告又は外国において認められている。

5.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、患者の状態を観察し、十分に注意しながら本剤を投与すること。

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

(2)授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で本剤が乳汁中に移行することが報告されている。また、動物実験(ラットにおける出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の12 mg/kg/日(60 mg/日でのヒトの血漿中曝露量の11.1倍)以上で出生児の腎臓にキサンチンと推定される結晶沈着あるいは結石、48 mg/kg/日(60 mg/日でのヒトの血漿中曝露量の39.3倍)で離乳率の低下、体重低値などの発育抑制、甲状腺の大型化及び甲状腺重量増加の傾向が認められている1)。]

7.小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]

8.適用上の注意

薬剤交付時:PTP 包装の薬剤はPTP シートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を誘発することが報告されている。]

9.その他の注意

(1)げっ歯類を用いた104週間投与によるがん原性試験において、最高用量群(ラット24 mg/kg/日〔60 mg/日でのヒトの血漿中曝露量の約25(雄)及び26(雌)倍〕、マウス18.75 mg/kg/日〔60 mg/日でのヒトの血漿中曝露量の約4(雄)及び12(雌)倍〕)の膀胱にキサンチンと推定される結晶沈着・結石が認められ、マウスの18.75 mg/kg/日(雌)及びラットの24 mg/kg/日(雄)に膀胱腫瘍(移行上皮乳頭腫及び移行上皮癌)の発生頻度の増加が認められた。マウスでは膀胱にキサンチン結晶・結石が生成しない条件下で、膀胱移行上皮の過形成は認められなかった。げっ歯類では、結晶・結石などによる機械的刺激が長時間持続することにより、膀胱粘膜の腫瘍性変化が誘発されるとの報告がある。また、臨床試験において、キサンチン結晶・結石を疑わせる尿沈渣所見はなかった2)

(2)痛風、高尿酸血症の女性患者に対する使用経験は少ない。(添付文書【臨床成績】の項参照)

2016年5月改訂(第8版)

1)社内報告:生殖発生毒性(ラット), 2010
2)社内報告:がん原生(マウス、ラット), 2010